クレプトマニア(窃盗症)の原因は?摂食障害との関係と治療法。
窃盗症(クレプトマニア)という病気をご存知でしょうか?
あまり聞きなれない病名ですが、精神疾患のため本人の努力や
家族や周りの人の支えで治癒することができる病気なのです。
今日はクレプトマニアの原因、摂食障害との関連性、治療法についてご紹介します。
●クレプトマニア(窃盗症)とは?
クレプトマニア(窃盗症)とは、経済的理由や利益を得るためなどではなく、窃盗そのものへの衝動で窃盗を繰り返してしまう精神疾患の一種です。
お金に困っている、どうしても欲しいものがあるなどの
一見他人から見て理解し得るだけの理由がなく、
盗むという行為そのもので満足感を得ています。
●クレプトマニア(窃盗症)の症状は?
まず窃盗行為への衝動により、
緊張感が高まり落ち着きがなくなります。
そして窃盗の実行時には快感や満足感を得て、
窃盗衝動が起きた際の不安定さや緊張感からは解き放たれます。
しかし、そのような快感・満足感は長くは続かないため、
罪の意識に苛まれたりしながらも、
窃盗衝動に抗えず常習的に窃盗を繰り返してしまいます。
窃盗のための窃盗なので、盗む物自体には執着・関心がなく、
特に好みではないものを盗んだ後すぐに捨ててしまう、
などの極端な例もあります。
●クレプトマニア(窃盗症)の原因は?
クレプトマニアは心の病気(精神疾患)ですので、
原因は心にあると言えます。
いじめなどのストレスや生い立ちの環境
(両親からの愛情が薄い、家庭内暴力など)によるもの等、
盗みに至るまでの要因は人により様々であると考えられます。
●摂食障害との関連性
原因が心の病であると言われているため、
うつ病などとの関連づけが試みられていますが、
中でも特に過食症や拒食症、過食嘔吐といった
摂食障害と併発している人が多いようです。
中には過食症で節約のために食品を盗み始めたものが、
いつの間にか洋服や雑貨にも及び、
窃盗衝動自体が盗む目的となっていたという例もあるそうです。
●クレプトマニア(窃盗症)の治療法は?
クレプトマニア(窃盗症)の治療方には行動療法というものがあります。
これは、盗みを働こうとすると痛みや吐き気などの感覚が呼び起こされるよう
本人を訓練づけ、実際に窃盗を行おうとした際に
それらの不快な感覚によって思い留まらせるようにする治療法です。
また、窃盗衝動を抑えるためのSSRIという薬物を投与する方法もあります。
そしてもちろん、治療には本人の強い意志と
家族や周りの人達の理解・協力が必要不可欠です。
●病院はどんなところがいい?何科がいい?
診断を受けるのは精神科や心療内科が良いでしょう。
そこで診断や、どのような治療を施すかを医師と相談します。
また、病院の他に当事者や経験者同士が集まって
体験を共有したり相談しあったりするような
自助グループといったものも存在するようです。
もし少しでも思い当たるような症状がある人は、
自己診断ではなくまずは病院に行くようにしましょう。
最近良く聞くようになった言葉ですね。クレプトマニアを目の当たりにしたことの無い人には想像し難い症状のようです。しかしこの病は確実に存在します。