土用の丑の日はいつ?鰻は国産天然・養殖・輸入どれがいい?

7/22は土用の丑の日。

実は全ての季節にある“土用”ですが、

夏の土用の時期は暑さが厳しく夏バテしやすいため、

昔から精のつくものを食べる習慣がありました。

夏の土用の丑の日に食べるものといえば、「鰻」ですよね。


鰻の習慣は江戸時代から!?栄養満点の鰻で夏を乗り切る

土用の丑の日 鰻

 

鰻を食べる習慣は、蘭学者の平賀源内が

知り合いから夏に鰻が売れないことを相談されたことがきっかけで

始まったと言われています。

 

季節の変わり目でもある土用に栄養価の高いものを食べることは合理的。

実際にウナギにはビタミンA・B群が豊富で、

夏バテ食欲減退防止に効果があります。

 

最近では一年を通して店頭に鰻の姿が見られようになりました。

 

でも、国産の天然物は美味しいんだろうとは思うけれど高くて手が出ない。

 

価格の魅力ではダントツの輸入物はなんとなく敬遠し、

「国産」という安心感から価格も妥協できる範囲の養殖物

ブランド鰻を購入しているという人も多いのではないでしょうか。

 

でも、価格や産地だけで「鰻」の全てを決め付けるのは、

損をしているかもしれませんよ。

 

天然ウナギの旬は秋!?美味しさはテッパンの新仔!

鰻の種類について

 

ウナギは大きく5つに分けられます。

 

まず、1つ目は国産の天然ウナギ

 

天然物の本来の旬は8月下旬から10月下旬

一般的に鰻が食べられている時期より少し遅めです。

 

一年で一番味が安定するのがこの時期で、

細いものも太いものも脂のりが良く、蒲焼白焼きにも最適。

 

脂がのっていても白身魚のようにあっさりとした味わいで絶品ですが、

養殖物と比べると物足りなさを感じる人もいるかもしれません。

 

11月上旬から年末にかけては、

皮が厚くコラーゲンたっぷりで太いものが多くなります。

 

天然ウナギの醍醐味が味わえますが、

皮が夏場の3倍の厚さになるので皮が嫌いな人は苦手かも。

 

気をつけたいのは、

天然ウナギは漁師が獲ってから調理するまでの日にち

 

日が経てば経つほど脂が抜けて味が落ちてしまうので、

獲ってから3・4日までが天然の限度です。

 

鰻 新子

2つめは新仔(しんこ)と呼ばれる、

養殖の中でも1年経たない若いウナギ(単年飼育)。

 

太くて短いのが特徴で、

脂がのっていて皮も柔らかく、小骨も少ないです。

 

皮身の風味とバランスが抜群のウナギですが、

出回る時期が7月上旬から10月と短く、夏場だけ味わえる美味しさです。

 

鰻 ヒネ子

そして3つ目は新仔に対し、

1年以上経過してから出荷される鰻をヒネ仔と言います(周年飼育)。

 

通年店頭で見かける養殖鰻はほとんどがこのヒネ仔で、

細くて長いのが特徴。

 

風味も良く新仔に比べてしっかりとした味わいですが、

皮が固く身も締まっているため、

蒸しを入れないとゴムのような仕上がりになってしまいます。

 

調理過程で蒸しを入れない関西風には不向きと言えるでしょう。

 

 

南国と大陸で育った輸入の鰻は国産と変わらない美味しさ!?

 

残る2つは、通年出回っている輸入物。

 

産地は南国育ちの台湾産と、大陸育ちの中国産があります。

 

台湾産は細くて長く、見た目も味もほとんど国産のヒネ仔と変わりません。

違いがあるとすれば、独特のウナギ臭が強いことでしょうか。

 

太くて短く、見た目は単年飼育の国産ウナギと似ているのが中国産。

消費者には敬遠されがちですが、

厳しい審査を通って輸入されているので安全です。

 

そして実は、皮と身の柔らかさは世界一とも言われ、

“ふわとろ”の鰻に仕上がるのが大陸育ちのウナギなのです。

 

クセがなく、味も薄くて淡白なので調理しやすいのも特徴。

 

中国産は、そのままでは脂がきつくてくどくなりやすいので、

清水で不純物を洗い流す蓄養をして脂を抜きます。

 

焼く段階でまだキツイようであれば、

よく焼き込んで脂をとばすため身が薄くなってしまうのです。

 

意外と知られていない鰻。

輸入物が国産物とほとんど変わりがないなんて驚きですよね。

 

ウナギの高騰が騒がれている今年の土用の丑の日、

テッパンの美味しさを味わうのもいいですが、

輸入物で手頃に夏を乗り切るのもおすすめですよ。

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