狂犬病のワクチン予防接種はどこでできる?料金は?バリへの旅行は要注意です!
日本では、すっかり撲滅された狂犬病ですが、油断することなかれ、世界中のあらゆるところで発生していて、いまだに年間55,000人もの死者が出ている恐ろしい病なのです。しかも、日本人の大好きな観光地でも流行しているのです。
ここでは、狂犬病について、感染経路や症状、治療法などの話題や、危険な地域、ワクチン接種についての情報などをご紹介します。
◆狂犬病とはどんな病気?~感染経路、症状、治療法について~
狂犬病とは、人間だけでなく、全ての哺乳類に感染します。
犬だけでなく、狂犬病に感染した動物に主に咬まれることで感染しますが
咬まれた傷口だけでなく、目、鼻、口などから、
ウィルスをもつ唾液が体内に入ることで感染します。
主な感染動物は、
アジア・アフリカでは、犬、猫。
アメリカ・ヨーロッパでは、キツネ、アライグマ、スカンク、コウモリ、犬、猫。
中南米では、犬、コウモリ、猫、マングースがあげられています。
狂犬病に感染した動物には、
極度に興奮し攻撃的な行動をとる「狂騒型」か、
体が麻痺して食物や水が飲み込めなくなる「麻痺型」の症状が現れます。
また、狂犬病に感染した人間には、強い不安感、
一時的錯乱、水を見ると首がけいれんする(恐水症)、
冷たい風に首がけいれんする(恐風症)、高熱、麻痺、運動失調などが起こり、
ほぼ100%死亡します。
発症してしまった場合、治療法はありません。
ただ、感染の疑いがある場合、
ワクチンを連続して接種すれば発症を抑えることができます。
その潜伏期間は一般的に1~3ヶ月といわれていますが、
1~2年後に発症したケースもあります。
万が一、海外で動物に咬まれるなど、感染の疑いがある場合は
すぐに流水と石鹸で患部を洗い、現地の医療機関でワクチンを受けましょう。
また、帰国時には検疫所にまず相談し、
続いて最寄の保険所か医療機関に相談して下さい。
◆狂犬病は日本では起こらない?
日本では、1950年に「狂犬病予防法」が制定され、
91日齢以上の犬の所有者は、犬を所有してから30日以内に市町村に登録をし、
狂犬病の予防注射を受けさせることが義務付けられたことで発生が激減しました。
そして、人間に関しては1956年を最後に、
動物に関しては1957年を最後に狂犬病は発生していません。
ただ、1970年にネパールからの帰国者1名と、
2006にフィリピンからの帰国者2名が発症し、死亡に到ったケースはあります。
◆狂犬病はどこで発生しているの?被害は?
狂犬病は、日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの一部の国を除いて
全世界で発生しています。
世界保健機構(WHO)によると、
年間約55,000人の死者が出ていると報告されています。
そのうち、30,000人以上がアジア地域の死亡者です。
◆海外旅行者は注意!インドネシアで狂犬病の流行!
インドネシアのバリ島では、2008年8月以降、犬の狂犬病が流行しています。
また、現在でも、動物や人間の狂犬病が、
人気の観光スポット付近でも確認されています。
バリ島への旅行の際には、くれぐれも注意が必要です。
◆狂犬病の予防接種
長期滞在や、医療機関のない地域にいく場合、
また、研究者など動物と接触する機会が予想される場合には、
狂犬病ワクチンを接種しましょう。
費用は13,000円程度で受けることができます。
ワクチンは、4週間隔で2回接種し、
更に、6~12ヶ月後に3回目を接種します。
ただし、感染の疑いがある場合は、
ワクチンを接種した場合でも更にワクチンを接種することが必要です。
ワクチンを接種できる機関は、下記サイトから検索できます。
《厚生労働所検疫所FORTH予防接種実施機関検索》