熱中症の症状と起る原因とは?簡単にできる応急処置、対策方法のまとめ。
夏になると、「熱中症」という言葉がよく聞かれますが、特に熱中症が猛威をふるったのは、平成22年。
熱中症での死者は過去最大で1700人にも上がったと報じられました。しかも、その半分近くが、自宅で発生している、という驚くべき状況でした。
今までは、暑さが原因で倒れるのは、炎天下や、激しい運動をイメージしがちでしたが、自宅で静かにしていても、危険があるということを、思いしらされました。時には命も奪いかねない熱中症について、そのメカニズムや症状、予防などをご紹介します。
◆熱中症の起こるメカニズム
体温より気温が高くなると、身体は熱を放出することが難しくなり、
更に湿度が高ければ、汗をかいても蒸発せず、
熱を放出することができにくくなります。
また、身体の水分量が減っている場合も、
汗がでず熱が身体にこもってしまいます。
このように、体温がコントロールできず、
どんどん体温が上がってしまうことが、熱中症の原因です。
炎天下での激しい運動に限らず、屋内で静かに過ごしている場合も起こります。
◆熱中症の症状
熱中症の症状としては大きく4つに分けることができます。
*熱失神:めまい、失神、顔面蒼白、呼吸増加、唇のしびれ
*熱疲労:多量の汗、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐気
*熱痙攣:足、腕、腹部などに痛みを伴った痙攣
*熱射病:めまい、頭痛、吐気、意識障害、全身痙攣、体温は高いが汗をかいていない
◆熱中症の応急処置
①日陰やクーラーのきいた屋内など、
涼しいところに移動し、衣類をゆるめて休む
*心臓より足を高くして、仰向けに寝るのが一番です
②氷や水でぬらしたタオルで、首、脇の下、足の付け根などにあてて体を冷やす
③水分補給
*汗で失った塩分の補給も大切なので、
水よりもスポーツドリンクがより良いです
それでも回復しない、もしくは意識がない場合は、
ただちに救急車をよびましょう。
熱射病の場合、死に至ることもあります。
また、症状が回復しても、大事をとって病院を受診しましょう。
◆どんな時に起こりやすい?どんな人がかかりやすい?
・前日より急に温度が上がった日や、涼しい場所から急に暑い場所に出た時
・湿度の高い時
・長時間にわたる屋外での活動や、屋内でも厚手の衣服で活動した時
・睡眠不足や風邪気味など、体調の悪い時
・65歳以上の高齢者、5歳以下の幼児
※高齢者は暑さを感じにくい体質になっています。
◆熱中症対策
《基本》・体調を整える
・体調の悪い時は暑い所での活動は控える
・通気性のよい服装をする
・外出時は帽子をかぶる
・こまめに水分補給する(スポーツドリンク)
《熱中症予防する食べ物》
熱中症の回復を助ける「カリウム」や
身体の疲労回復を助ける「ビタミンB1」「クエン酸」の摂取が効果的です。
カリウムが多く含まれる食品:
ほうれん草、アボガド、ヒジキ、豆類、海苔、きな粉
ビタミンB1が多く含まれる食品:
豚肉、うなぎ、海苔、きな粉
クエン酸が多く含まれる食品:
梅干、レモン、キウイ、グレープフルーツ、酢
*簡単レシピ~豚肉とアボガド丼~
塩コショウで炒めた豚肉とアボガドをご飯にのせ、
醤油や焼肉のタレなどをかけるだけです。
ミニトマトを入れると彩りもよくなります。
《熱中症対策グッズ》
ネッククーラー、携帯型熱中症計などのグッズや、塩飴、梅干などの食品類が、たくさん発売されています。
普段から携帯して、熱中症対策に気をつけましょう。
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