変わったと噂の2013年飛ぶ統一球。統一球の仕組みは?メジャーリーグの球との比較動画。

2011年に導入されて以来「飛ばないボール」と言われ続けてきた「統一球」ですが、2013年今シーズンになって、突然の打撃回復。もしや統一球が変わったのか、という噂も飛び交っていますが、実のところはどうなのでしょうか?

ここでは、統一球の導入の流れや特徴、統一球が野球界に与えた影響などを含めて、ご紹介したいと思います。



 

◆統一球とは?~導入の流れとボールの特徴~

 

統一球とは、日本プロ野球界に2011年から導入された公式使用ボールのことです。

 

これまでは、球団間で使用するボールが異なっていて、

公平性が損なわれるという声や、国際試合で選手がボールに戸惑いを持つということから、

WBC使用球に近づけた統一球が導入されることになりました。

 

ボールはミズノ製で、最大の特徴は、

中心のコルク芯を覆うゴム材が低反発素材に変わったことです。

統一球の構造

                                        (ミズノ社HPから引用)

これにより、従来の球より反発力が弱くなり、

1Mほど飛距離が落ちたとされています。

 

統一球の影響

(ミズノ社HPから引用)

 

ちなみに、北京五輪で使用され飛ばないボールと言われた

「ミズノ150」よりも飛ばないように作られているそうです。



※検証動画:左:日本の統一球、右:メジャーリーグの公式球

 

また、国際試合に違和感をなくすために、

縫い目がやや低く、広くなり、使用される牛皮の部位も、

最高級の背中部分のみから、脇や腹の部分にも広がりました。

 

これにより、滑りやすくヒジに負担がかかりやすいと感じる投手も増えたといわれています。

 

◆統一球がプロ野球に与えた影響




 

「2011年のプロ野球はつまらなかった!」という声が多数あがりましたが、

数字でみても歴然、本塁打数は2010年の1605本から939本へ、

約4割減、3割打者もセリーグで14人から4人へ、

パリーグでも13人から5人へと激減し、「投高打低」の試合が展開されました。

 

◆WBCでの惨敗

 

投高打低を招き、不評が飛び交った統一球ですが、

それもこれも、WBCで勝利するために導入したといっても過言ではないものでした。

 

にも関わらず、結果は惨敗。

 

日本の投手陣は、WBC使用球に苦しみ、故障者も続出。

 

日本プロ野球の統一球も、

WBC使用球(米大リーグも同様)のローリングス社製ボールと同様、

牛革の腹や脇の部分を使用していたはずなのに、選手曰く「全くの別物」とのこと。

 

選手の繊細な指先には似て非なるものでした。

このWBCの敗北で、統一球への非難はますます増える一方となりました。

 

◆2013年、統一球は変わったのか?

 

飛ばない!といわれ続けてきた統一球ですが、

今シーズンはどうしたことか、開幕から5カードを終えた時点で、

本塁打数が、昨年の56本から111本と倍増しています。

 

統一球が反発力の高いものに変わったのでしょうか?

 

4/6に外国人史上初の2000本安打を本塁打で達成したDeNAのラミレスは、

「去年よりは飛ぶ。」と発言

 

他の選手からも、「以前より飛ぶ」「球が変わった」との声が上がっています。

 

とはいえ、日本野球機構もミズノ社も共に、統一球の変更を否定しています。

 

導入から3年目。

 

打者の技術が上がったのでしょうか?それとも、

実は、密かに統一球に改良が加えられたのでしょうか?

 

いずれにしても今年のペナントレースはおもしろくなりそうですね!

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