子供のチック症の症状・原因・治療法とは?病院はどこにいけばいい?
子どものチック症は幼少期から思春期の間で発症しやすく、
10人に1人が経験するといわれている身近な症状です。
一過性のもので自然に治ることがほとんどですが、
クセと思っていたらチック症だったということがありますので
お子さんの症状を注意深く見守り、慢性化する前に病院へ行くことが大事です。
ここではチック症とは何か、
また、その症状、原因や治療法について見ていきます。
チック症とは
チック症は体の一部がピクピクっと動いたり、
瞬きなどが本人の意思に関係なく出てしまう症状のことをいいます。
女児より男児の発症率が高く、
ほとんどが一過性で自然と消滅しますが、
稀に慢性化をして大人になっても治らないこともあります。
チック症には瞬きや首をかしげるなどの運動性チックと
咳払いやうなり声を上げるなどの音声チックがあります。
チック症の症状
チック症の症状は「運動性チック」と「音声チック」の2つに分けられます。<運動性チック>
頻繁に瞬きをする、首をかしげる、肩や手をピクッと動かす、
頭を振る、目をギュッとつむる、足踏みする
<音声チック>
咳払い、唸る、ため息をつく、鼻をフンフン鳴らす、
バカや死ねなどの汚言を繰り返し言う
これらの症状は子供の単なるクセとして捉えられがちですが、
それが数か月も続いたり、治ったと思ったらまた違うクセが出てきた場合、
チック症である可能性があります。
クセとチック症の違いは自分でやめられるかどうかです。
クセは自分の意志でやめることができますが、
チック症の場合は本人の意思とは無関係に出てしまうものなので、
自分でやめることは出来ません。
チック症の原因
チック症の原因はストレスや緊張、
不安などがきっかけとなって起こるといわれていますが、
まだはっきりとした原因は分かっていません。
脳の機能的障害、遺伝的要因があるとも言われています。
これにストレスなどが重なり発症するとされていて、
ストレスが大きくなるとチック症も悪化します。
大人のチック症との違い
子供のチック症はまばたきや鼻を鳴らす等の症状が見られますが
一過性のものが多く、ほとんどは自然に改善されます。
もし治らない場合は薬による治療や生活面の改善などを行います。
大人のチック症は子供の時に発症したチック症が慢性化したもので、
トゥレット障害と呼ばれるものが多いです。
トゥレット障害とは汚い言葉、暴言を吐く、他人や自分を殴る
咳をする、変な音を出す、体の一部が動くなどの症状です。
ストレスが多いとチックの症状が酷くなるのは大人も子供も同じですが、
大人は働いている分、ストレスが多くなり症状も重くなることがあります。
酷くなると日常生活にも支障が出てしまうこともあるので
心療内科や精神科での治療が望ましいです。
どんな子供がなりやすいか
ストレスや不安を感じやすい、
傷つきやすい子供が発症しやすいようです。
病院はどこへ行ったらいいか
チック症だと思ったら小児心療内科か
児童精神科のある病院で診察を受けましょう。
かかりつけの小児科に行っても専門の医師ではないので
子供の精神科が専門の先生いる病院がおすすめです。
どの病院に行ったらいいか分からない場合、
発達障害者支援センターなどに相談してもいいでしょう。
チック症の治療と対策
チック症は自然に治ることが多いですが、
慢性化してしまうと薬物治療が必要になります。
ハロペリドールなどの向精神薬を使うことが多いですが、
眠気やふらつきなどの副作用があるため子供に使用する場合は注意が必要です。
その他運動をする、何か熱中できるものを持たせてあげるなど
生活面での改善も有効です。
チック症を持つ子供たちはそれだけでも不安なのですから、
周りの人たちが不安を取り除いてあげること、
そして症状に対して注意したり怒ったりしないことも大事です。