失顔症の読み方、症状、原因は?治療法はない?
失願症(相貌失認)という病気についてご存知ですか?
ブラッド・ピットがその症状を告白したことで一躍名が広まった病気ですが、
今日はその失願症について、詳しい症状や原因、治療法などを紹介します。
●失顔症(相貌失認)の症状は?
失顔症の読み方は(しつがんしょう)と読み、
その正式名を相貌失認(そうぼうしつにん)といいます。
いわゆる
「人の顔を見てもそれが誰なのかという認識ができない」という病気です。
簡単に言えば人の顔が覚えられないということになりますが、
表情の認識などもできず、また、たとえ親しい友人や
何度も話したことのあるような知人の顔であっても
突然認識できなくなってしまうという厄介さを持っています。
目や鼻や口などのパーツとしての認識はできても、
それを総合的にひとつの「顔」「表情」として
認識することができなくなるようです。
病気のことを正しく認識してない相手から見れば、
何度も話したことがあるのに人の顔を覚えていないなんて
失礼な人だと思われてしまう可能性もあるのです。
●どんな原因でなるか?
相貌失認は、脳の障害による失認の一種です。
先天的要因で発症する確率は2%程度と言われており、
後天的な脳障害によって発症することが多いようです。
頭部損傷、脳腫瘍・血管障害等で脳の相貌認知を担当する分野を
損傷してしまうことが後天的相貌失認を誘発する要因となっているとのことです。
しかし、具体的にどこがどういったふうに、
どの位のレベルで何%くらい損傷するとなる…
といった詳しい原因については現状まだ解明されていません。
●失顔症(相貌失認)を患っている有名人
今回告白をしたブラッド・ピットの他には
・オリバー・サックス(神経学者)
・ヒューバート・ドレイファス(哲学者)
・池谷裕二(脳科学者)
などの著名人も相貌失認であることを公表しています。
●治療法は?
現在相貌失認は、原因が解明されていないこともあり、
根本的な治療法がありません。
そのため、病気にかかった本人が、
相手の声や服装、特定のパーツなどに意識を向け、
顔全体以外の部分で上手く識別できるよう工夫をするしかありません。
今回のブラッドピットのカミングアウトのように、
そういった症状に思い当たる部分がある方は早めに医師の診断を受け、
実際にそうだった場合には病名や症状について
周囲に周知しておいた方が誤解を受けずに済むでしょう。